rainyrainyrainy



彼は万全の準備をして相手に挑んだ。ボクはその勝負を見ることはしなかった。だって、結果なんて分かり切っていたから。本気の彼は誰にだって負けないってことはボクが一番知っている。ボクにできることは彼の勝利の報告を聞いて一緒に喜んであげることくらいだ。ぐつぐつぐつ、沸騰した鍋が吹きこぼれないうちに火を止める。蓋を開けるとシチューの匂いが辺り一面に広がった。完成、と一息ついていたら、チャイムが鳴る。彼とレシラムだ、とゼクロムがボールの中から教えてくれた。ボクは笑顔でドアを開けに行く。ドアを開けたら、彼も笑顔でそこに立っていた。
今日は清々しいほどの晴天だ。

「おかえり、結果は?」「勿論!」 / 101009